私たちが精神的なストレスを抱えている時、脳内からノルアドレナリンというホルモンが分泌されます。
ノルアドレナリンは緊張や覚醒に関わるホルモンですが、人や動物が危機的状態に陥った時、素早く行動できるように備わっているはたらきでもあります。
何か危険が迫った時に、瞬時の判断や行動を起こし、身を守るための役割を担っています。
例えば、自分の方へボールが飛んできたら、ぶつからないように瞬時によける、などの行動を促します。
ノルアドレナリンが分泌されるのは一時的で、危機を回避した後はまた落ち着いた状態に戻るのが正常です。
しかし、常に不安や緊張を強いられる状態に置かれると、ノルアドレナリンが過剰に分泌されることになり、この状態が続くと心身のバランスを崩してしまいます。
常に緊張や不安を抱えていると、眠りが浅くなり、充分な休息を取ることができません。
食欲も落ち、思考もうまくはたらかなくなります。
また、呼吸や内臓にも影響が現れるようになります。
現代人が多忙やストレス状態がつづいてノイローゼになったり、心身症や内臓疾患などにかかりやすいのは、この脳内ホルモンのバランスが取りにくくなっていることも原因の1つといえます。
このような時は、脳内物質のセロトニンを増やし、活性化することが大切です。
セロトニンは脳内ホルモンのバランスをとり、穏やかな精神状態を作り出します。
現代人は、努めてセロトニンを意識した生活を送るように心がける必要があるでしょう。
そのためには、PCやスマホ、ゲームなどに費やす時間を減らし、健康的な生活習慣を整えることが第一。
食事や睡眠をしっかり取ることはもちろん、仕事とプライベートのバランスを図ることも大切になります。
また、週に1度くらいは「思い切り泣く」ことも、脳ストレスを解消するためには有効とされています。
涙は感情に溜まったストレスを洗い流す効果がありますので、感動的な映画やドラマを見る、情感に訴える音楽を聴くなど、精神を高めることで涙を流し、心を清める時間を持つようにしたいものです。
心のデトックスをするとスッキリとした気分になり、また新鮮な気持ちでがんばろうという思いが湧いてくることでしょう。
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